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私は利己的

人間の視野って、悲しいくらいに狭いらしい。
想像力を働かせれば…と軽く言い放つ人は多いけど、きっと彼等はその限界を知らない。
幅広い分野の書籍と、様々な考え方を持つ人々。
そうした努力を重ねれば、無限に広がる世界があると信じている。
でも、物事には多面性がある。
裏表ならまだいい。
ある場面では青い仮面を、また別の場面では平気で赤の仮面をかぶってみせる。
必要とあれば黒もかぶるし、白だってかぶる。
彼等が目にしたものは巨像の尻尾に過ぎず、彼等が聞いているのはたまたま通り過ぎた動物の雄叫び。
そうした意識を持つことで、想像力の限界も見えるし、自然と発言は慎重になる。
決断力に欠ける、弱虫と罵られるだろう。
利害関係を瞬時に判断し、決断を下すことこそ必要だと嗤われるだろう。
そうだ、私は弱虫で、しかも極めて利己的だ。
利他的にならねば…と言い聞かせなければならないほど、私も利己的だ。
でも、そんな自分に誇りを持っている。
少なくとも、己の限界や愚かさは自覚出来ていると思っているから。
傲慢な奴ほど自身を利他的だと言い張り、他人を平気で見下すのだろう。
ある意味、幸せなことであるが。
ところで、世の中には芯の強い人がいて。
そうした限界を知った上で、物事を決めていく。
例え他人からは理解されなくとも、そうすることがベターだと考えたことを貫き通す。
本来、決断力というのは痛みを伴うものであり、それ故決断力のある人は魅力的なのだ。
そんなことをふと思った、12月の夜。